それを家族と呼ぶのなら | U様邸 case #033

探しているものは、思いもしないタイミングで、ふっと目の前に現れ人生に滑り込んでくる。
家具を選ぶことは、これからの時間をともに生きるパートナーを迎えること、なのかも知れない。
U様とRitzwellの出会いも、まさにそんな、静かな必然のはじまりだった。
顔を見合わせた出会い

U様邸の中に入ると大開口から庭の景色が飛び込んでくる。この庭が設計の起点になったことが想像できる。それにしても、家の新しさと釣り合わないほど年季の入った立派な庭だ。
かつてこの場所にあったのは奥様のご実家。築30年のログハウスだったのだが、シロアリ被害が目立ち建て替えを決意された。そして家具選びも家づくりとほぼ同時に始まった。その理由は、最低でも8人掛けの大きなダイニングテーブルがマストアイテムだったからだ。新しい住まいに迎える家具を探すため、U様は施工をお願いするハウスメーカー主催のインテリアフェアを訪れた。

奥様:「私の父が手塩にかけた庭です。桜の木も数種類あって冬から春まで桜が咲いてます。枝垂れ桜はライトアップもするんですよ。この家を建てても庭はそのままにしています」。
軒先に時空の境目があるような、そんな存在感のある庭。こちらから眺めるというより、お父様の愛情に見守られているような借景だ。

人を招くのが好きなU様ご家族。以前の住まいでは大きな一枚板のダイニングテーブルを使っていた。しかし新居には合わないということで、それは両親の家に譲り、新しいダイニングセットを探すことに。
奥様:「当初は国産の木製家具を考えていて、インテリアフェアで実際に座ってみましたが、自分たちにはピンときませんでした。そんな時に、たまたまRitzwellのブースにダイニングセットが展示されていたのです。何気なく椅子に座ってみて本当に驚きました。身体に寄り添うようなフィット感が他とは全く違っていて、思わず主人と顔を見合わせました。その時に一目惚れした椅子が、このMARCELチェアです」。


旦那様:「一緒に展示されていたMT TABLE(ダイニングテーブル)の滑らかなエッジも、MARCELチェアの滑らかなカーブも、それまで体験したことがないものでした。機能とデザインの辻褄が合っているような、そんな印象でした。インテリアコーディネーターさんのお墨付きもあり、その場で購入を決めました」。
この運命的な出会いが、U様邸の家づくりの方向性を大きく決定づけることになる。住まいに家具を合わせるのではなく、このRitzwellの家具を迎えるための空間をつくるという、家具屋冥利につきる贅沢な家づくりが始まった。

20センチのゆとり

U様ご家族のライフスタイルにおいて、家は大切な人々が集う社交の場でもある。旦那様の友人や奥様のママ友など、時には20人近くが集まってホームパーティーを開くことも多く、そのため大勢で囲める大型のダイニングテーブルは外せないものだった。
奥様:「設計士さんにこのテーブルのサイズを事前にお伝えして、これが美しく収まるような大空間を最初から設計してもらったんです」。
設計士はU様の要望を深く理解し、大型家具の存在感に負けない、40畳というダイナミックな広さを持つLDKを提案した。しかし、この理想の空間を実現するまでの道のりは、夫婦の間で熱い議論の連続だった。
旦那様:「間取りの打ち合わせ期間は、本当に夫婦喧嘩ばかりしていました(笑)。私は書斎が欲しかったのですが、平屋で40畳のLDKを確保するには、何かを削らなければならない。結局、妻が一番こだわっていたLDKの広さを優先し、書斎のプランは消滅しました(笑)。でも、この開放的な空間を体感すると、妻の言う通りにして大正解だったなと納得しています」。
意匠や構造には徹底的にこだわった旦那様。リビングの天井の一部を通常より20センチ高くし、のびやかさと変化に富む空間を目指した。それも家具のためだった。
旦那様:「天井を高くすると数百万円単位で予算が跳ね上がると言われてハラハラしましたが、Ritzwellの家具が持つ独特の佇まいを引き立てるためには、この20センチのゆとりが絶対に必要だと思ったのです」。
この天井高がもたらした効果は絶大だった。おかげで圧迫感を感じさせない、気品あふれるギャラリーのような大空間LDKとなった。



ホームシックにさせるソファ

MT TABLEとMARCELチェアのクオリティに惚れ込んだU様ご夫婦が、リビングに置くソファに選んだのは、LEEWISE EXCLUCIVEだ。床に座るような高さを抑えた佇まいは、庭の景色を大きく取り込む空間にゆとりをもたらしている。このソファをリビングに迎え入れて以来、U様ご家族のライフスタイルに幸福な変化が起きたという。
奥様:「このソファの座り心地は本当に格別なんです。たまにちょっと良いホテルに泊まる機会もあるのですが、おそらく素晴らしいソファが置いてあるのでしょうけど、やっぱりうちのソファが一番じゃない?と、いつも主人と話しています。旅行中なのに早く家に帰りたくなってしまうくらいなんです(笑)」。
旦那様:「申し訳ないけど、ついついうちのソファと比べてしまう(笑)。基準が高いのだと思います。このソファは奥行きがしっかりあって、しかもやわらかさもありながら、身体を芯から支えてくれるホールド感があります。子どもたちも学校から帰ってくると、ソファに吸い込まれるように身を委ねて、時にはそのままぐっすり寝てしまっています(笑)」。

その一方で、ダイニングエリアでは、MARCELチェアを巡る微笑ましい変化もあった。
奥様:「いつも家族4人でMARCELの取り合いをしています。新居では子どもたち用にMO BRIDGEベンチにしたのですが、MARCELの素晴らしさを知ってしまって。今では私たちがベンチに座り、当初の計画とは真逆の形になっています(笑)」。
旦那様:「このMT TABLEのエッジの丸み、優しい肌触りは、最初の印象から変わらず日々感動しています。それまで家具に詳しい訳ではなかったのですが、家づくりをきっかけにいきなり良いものに出会ってしまって、今はRitzwell以外の選択肢がなくなりました(笑)。MARCELはもっと数を揃えたいですし、洗面所とかにもスツールなどを増やしていきたいです」。
奥様:「テーブルで子どもがグルーガンとか始めるので、その時は急いでカバーをかけますが(笑)、普段はこの滑らかな感触を楽しんでいます。友達やママ友が来ると、みなさんすごく興味津々で、『これどこの家具?』ってよく聞かれますよ」。



忘れえぬ愛着の記憶

住まい全体のインテリアを構築するにあたり、U様ご夫婦がテーマとして定めたのは、グレー、グレージュ、ブラックの3色で構成されるシックで洗練された世界観だった。壁面のモダントーンに美しく調和するよう、家具の木部や天板には艶を抑えたマットカラーが選ばれた。当初「もっと明るい白い部屋が良かった」と少し不満そうだった娘さんたちも、今では間接照明の温かみのある落ち着いた雰囲気を気に入っているそうだ。
MARCELチェアの座面の素材を選ぶ際にも、手入れのしやすさと触れたときの滑らかさを考慮し、Ritzwellの中でも極めて上質なレザーを選択した。ホームパーティーで染みや傷がつくかも知れないが、それよりも日々の生活の中でこそ上質さを愉しみたい。染みも傷も経年美化として受け入れる。それが愛着を記憶することだと気が付いた。

奥様:「先日も子どもがソファに少し染みをつけてしまい慌てましたが、万が一の時にも工場でクリーニングや張り替えの対応をしてくれると聞いて安心しました。定期的にクッションの角に合わせて形を整えたり、湿気の多い時期には陰干しして風を通してあげると長持ちするということも教えていただいたので、これからはもっと愛情を持って手をかけてあげたいなと思います。おすすめの馬毛のブラシもさっそく買ってみるつもりです」。
家具は暮らしの道具であると同時に、日々の心地よさを与えるもの。手をかけていただければ、愛着の記憶はいつまでも忘れることはない。

奥様:「実は糸島に友達が住んでいて、Instagramでも景色をよく見ていたのです。そうしたら、Ritzwellの工場が糸島にあると聞いて、とても素敵なご縁を感じました。主人の実家がある山口まで車で帰省することもあるので、今度はぜひ糸島シーサイドファクトリーにも足を運んでみたいです。Ritzwellの家具がどんな場所で、どんな人の手によって作られたのかをこの目で確かめられたら、もっと家具への愛着が深まりそうです」。
糸島シーサイドファクトリーでは、一般のお客様の見学ももちろん可能(予約制)。職人たちがどのような環境で家具づくりに向き合っているか、見ていただき交流してもらえれば、Ritzwellのものづくりの姿勢にさらに共感してもらえるだろう。
一目惚れから始まったRitzwellとの出会いは、妥協なき家づくりを経て、U様ご家族にとってなくてはならないパートナーとなった。使い込むほどに美しく、家族の時間を記憶していく家具とともに紡がれる物語は、これからも豊かに続いていくはずだ。
遠く離れて、ホームシックにさせる家具ならば、それはもう家族と呼べるのだろう。
U様ありがとうございました。








